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七日日記

七日日記です。更新頻度はそんなに高くないと言われています。

後ろを振り返ったら負けという気概

3のつく数字と3の倍数の時にアホになる。

 

 

知っての通り、かの有名な"世界のナベアツ"氏のネタであります。ご存知ない方の方が少ないことでしょう。お笑いブーム真っ只中であった当時、数々のお笑い番組で氏の姿を捉えることが出来ました。今回はそんな一発屋の先駆けとも呼べる氏の、あまりにも有名なこのギャグについての解説とかそんな感じです。は?

 

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氏はまずはじめ、「3の付く数字と3の倍数の時にアホになります」と宣言します。いたって平静、クールに告げるのです。ダンディな面構えから予想だにしない言葉が飛び出してきたことにより、一時的に視聴者は混乱に陥ります。

 

続いて氏は1、2、と数字を読み上げ始めます。突飛な前提を持ち出され、ろくすっぽ理解できないままに、氏のペースで時間は流れ始めます。流れ始めてしまいます。コース料理で例えるなら前菜といったところにあたります。

 

そして、3。氏はアホ面こさえてそうボケます。いきなりのアホ面に動揺した視聴者ですが、しかし氏は4、5、と続けます。置いてけぼりです。

 

6。氏はアホになります。視聴者は困惑します。なぜ? 3は付いていないというのに。

 

7、8。わずかな休息の間に、視聴者は頭ではなく本能で理解をします。次でこいつはアホになる。そう、理解をします。ここはスープになるところでしょうか。

 

9。アホになりました。視聴者は困惑しません。なぜ? 3の倍数はアホになるであろうことを本能で理解しているからです。

 

10、11。そして12。ここで氏は自ら立てた戒律により再びアホになります。ですが視聴者は驚きません。笑いすら起こりえません。それはもちろん、3の倍数でアホになることを知っているからです。12で訪れるのは、第一の倦怠期です。

 

13。アホになった氏を見、視聴者は再び困惑のどん底に落とされます。なぜ? 13は3の倍数ではないだろう? そして13回目にしてようやく、氏のギャグを頭で、理論で理解するに至るのです。そう、これは「3の付く数字と3の倍数の時にアホになる」というギャグなのであり、それ以上でもそれ以下でもないのだということを。仕組みを理解した視聴者からは、思わず笑みが漏れてしまいます。

 

14〜29までの間において、理論を理解したことにより生まれたこの突飛で前例のないギャグへの慣れが、第二の倦怠期を生み出してしまいます。ですが同時に、来る魔の30番台への期待と希望が胸を埋め尽くすようになります。一体どうなってしまうのだ!

 

30〜39。合計十回、氏はアホになります。このゾーンはわかっていても耐えることができない、いわば笑いが約束された30番代であります。そう、メインディッシュです。

 

最後に、40。氏は今までのアホ面とは打って変わってダンディな調子で締めくくります。食後のデザートは爽やかに視聴者の心を鷲掴み、不思議な魅力で離しません。

 

以上より、氏のギャグは緻密に構成のなされた、完璧なものであることがわかりました。Q.E.D.

 

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いかがだったでしょうか。ちなみに私は何でこんなものを書いているのだろうと自分で自分のことが嫌いになりました。読者諸賢はご自分のことを大切にしてあげてくださいね。